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先日ソロコンサートを無事終えて、その後クラシック好きなアコーディオン弾きから丁寧な感想メールをいただいたのでお返事書きつつ、
こういう話はなかなかMCですることもなかったなと思い、
メールのお返事に大幅加筆したものを残すことにしました。


【わたしが、アコーディオンでクラシックを演奏することについて】


クラシックをアコーディオンで演奏することは、もともとわたしはあまり好きではありませんでした。
やはりオリジナルのイメージが強いというのがあり、そこと違うと自分自身納得できなそうで。


わたしがアコーディオンでバッハを弾こうと思い立ったのは、2011年で、震災後でした(趣味のピアノでは長年バッハの曲ばかりレッスンを受けています)。
あの出来事はあまりにショッキングで、しばらくはアコーディオンを弾く気にもならず。音楽を聴く気にも。

そんななか、これなら聴けるし弾きたいなと思えたのがバッハで、
古典には、曲そのものが、長い年月(それこそ災害や戦火)を、乗り越えてきている強さがあるからかなと思いました。

そういう音楽であるのなら、現代のわたしが多少自己流で弾いてわたし自身のなぐさめとしてもいいんじゃないか、と、強引にわりきるようになりました。
そんなこんなで、あのような形で弾くようになったのでした。

バッハとともにヘンデルをとりあげることも多いですが、
ヘンデルはほんとうにポップなメロディメーカーだなと感じられて、編曲も楽しいです。


クラシックを弾くことは、思い返せばアコーディオンを習い始めのころから、中嶋正作先生には提案されていました。
「さらいちゃんは音がきれいだから」と。
若かったわたしはそれを受けいれることができず、粗野な弾き方で勢いで弾くようなスタイルにあこがれていましたが、
歳を重ねるときれいにクラシックを弾きたくなったというのも感慨深いものがあります。

また、今回演奏を聴いてくれた、リードの音に対する耳が厳しいアコーディオンマニアな鍵盤ハーモニカ研究家の方から「発音が上品」との感想をいただけたことは、
中嶋先生がまだつたない演奏のなかから見つけてくれたわたしの良さとおそらく共通するもので、
わたしは自分の音の個性のひとつはそこにあるのかとそろそろ素直に喜んでいいのだろうなと思いました。


クラシックを弾きはじめると、「それならフリーベースに移行したら?しないの?」と言われることはとても多いです。
(※わたしの使うスタンダードベース(ストラデラベース)は左で出すベース単音は1オクターブもなく、コードボタンがたくさんあるのですが、クラシックアコーディオン奏者はもっと単音のでるフリーベーススタイルの楽器を使っています。)
ただわたしはスタンダードベースのシステムに強い愛と感謝と執着を持っているので(その詳細は飲みながら2時間は話せる)、
スタンダードベースでやっていきたいと昔も今も思っています。
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